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美術品​としての上野焼 理想の陶芸を求めて

​セラミックアート 新感覚上野焼

 上野焼は400年受け継がれた伝統工芸。彰彦さんは上野焼の「緑青流し」「茶陶」といった伝統を受けつつ、あらたな陶芸の可能性を見出そうと創作してきました。

 

 その過程は決して楽ではなく、「これは上野焼ではない」などの理不尽な批判を浴びせられたこともあったと言います。

 

 それでも美術品としての上野焼の可能性を諦めきれず、「負けじ魂」で作品を生み出し、数々の入選、受賞歴を得るに至りました。

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​ガンとの闘病、生きることと向き合い

 一昨年ガンを発症し絶望の淵にありながら、残された人生をさらに作陶へ取り組むことを決意したそうです。

 与えられた命を、いかにして全うするか…

 

 世良はこれまでの作風を振り返りながら、美術品としての上野焼というこれまでの伝統工芸とは違った側面にアプローチし、人々の暮らしに彩りを与えるための挑戦に取り組んでいます。

 

 それができるのも何より生きている、生かされているから。

 

 次の世界を創り出せるのも、命が与えられているから。

 

 世界には戦争や紛争が絶えず、罪もない命が絶たれている。その一方では凄惨な事件も絶えない。その命から生み出せたものがあったにもかかわらず…

 「生きること」についてその有難さを噛み締める一方、人々の素直な思いを自他ともに認めあう社会、多様化の進む価値観を認め合える社会へと移り変わる、そんな未来を思いつつ彰彦さんは作陶に打ち込んでいます。

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